1.国概要
  オーストラリアは、日本から飛行機で約9時間赤道を超え南に位置します。時差は、シドニとで1時間差でありシドニーのが早いです。10月から3月はサマータイ時間(Day Light Saving)となり2時間差となります。
 人口は日本の6分の1の約2,400万人(2013年3月現在)、面積は日本の面積の約20倍です。でもほとんどが砂漠のため居住空間は狭いのが実態です。広大な地域のため、地域により時差があります。東海外のシドニーと西海外のパースでは時差が2時間あります。
 気候は、低緯度地域は熱帯雨林のため雨季と乾季があり、中央部は砂漠のため昼は高温となり、夜は寒くなります。海岸沿いは地中海性気候のため湿度が低く1年を通じて過ごしやすいです。高緯度のタスマニアから南極はかなり近いです。日本からの南極大陸探検船が任務を終えシドニーに寄航し、越冬隊員はここから飛行機で帰国するようです。隊員が持ってきた南極の氷でウィスキーを飲むと何千年前かの味がするとかしないとか。。。このように日本と違い、場所により気候がぜんぜん違います。
 大陸ですがですが島国であり、国をあげての自然を守る取り組みが根付いており、動植物は古来からの種を維持しています。オーストラリアに入るための持ち物の検疫検査は非常に厳しいです。
 もとはアボリジニという民族が居住しており、18世紀にスコットランド人のクック船長がシドニーのボタニー湾に上陸し、その後ヨーロッパからの移民が始まりました。19世紀にイギリスの植民地となり、最初は囚人の流刑場所として位置づけられました。今でも、英連邦の1国として英国女王を元首とする君主国家です。形式的なもののようですが英国女王の代理を務める総督という方が英国より派遣されています。近年、君主国家からの独立するかどうかが多数決選挙された事がありましたが、君主国家継続という結果になりました。
 ヨーロッパからの移民が続くと同時に、ゴールドラッシュによる非ヨーロッパ系の人種が金採掘で増加しました。このため、非ヨーロッパ系移民を抑制しようと、中学校の社会で習った白豪主義と呼ばれる人種差別が行われました。1901年から50年間位続きました。この政策も世界からの視線にされされ撤廃されることになりました。その後、人口増加も目的の1つだと思われますが、移民を積極的に受け入れ多民族国家となりました。今では、中国人が多数移民しており、あちこちで中国語が話されているのを聞くことができます。
 ワーキングホリデーという制度があり、他国の若者が短期間(1〜2年)滞在できるビザ制度があります。このため、日本の若者も多数見かけます。
 国は連邦制を敷いており、7州+特別区からなります。
    【7州】
@ニューサウスウェールズ州(NSW)
Aビクトリア州(VIC)
Bクイーンズランド州(QLD)
C西オーストラリア州(WA)
D南オーストラリア州(SA)
Eノーザンテリトリー(NT)
Fタスマニア州(TAS
【特別区】
Gキャンベラ(ACT) 


 オペラハウスのあるシドニーはNSW、オーストラリア テニスオープンの開催地であるメルボルンはVIC、ゴールドコーストのあるブリスベンはQLD、セカチューこと「世界の中心で、愛をさけぶ」のエアーズロック(現地名ウルル)はNT、そして首都のキャンベラはACTにあります。

2.言語
 公用語は英語(British English)をベースとしたオージーEnglishです。British Englishのため、米国Englishのスペル「color」は「colour」です。オージーEnglishは、British Englishの訛りと思えば良いかも知れません。例えば「Good Day」は「グッド ダイ」という感じです。とはいえ、最近都会ではBritish Englishが使われており、田舎や年寄りの間で使われる程度です。でも、今でも物を買ったとき、[ta]と言われ、こいつお客に何威張っているんだと最初感じたものです。この[ta]は「Thank you]の省略語です。オーストラリアのみで使われているのかは分かりません。Wikipediaを見てみるとThank youの幼児語とかかれていますが、一般に使われています。そういえば、特に若者が使っているような気がします。

3.生活・文化・習慣
 人々は非常におおらかでフレンドリーです。現地人をオージーと呼びます。オリンピックなどの応援で彼らの応援のかけ声は、「オージー・オージー オイ・オイ・オイ」です。非常に気さくというか、のんびりというか、最初はこの人達のペースについていくのに戸惑いますが、慣れると心地良いです。知らない人でも目が合えば"Hi"、"Good Morning"、"Hello"です。隣は誰それの日本も、昔はそうだったのかもしれません。のんびりといえば、電話開通のため、電話会社に電話したところ、今コンピュータが止まっているからもう少し待ってとのことで、おしゃべりが永遠とはじまりました。ここはコールセンターでケアンズにつながっているんだよとか、どこから来たのとか、とりとめのないおしゃべり。おしゃべり好きの人が多く、楽しければまあいいやという感じです。こういったエピソードは数え切れないくらい経験できます。日本というのは、本当にサービスが高い国だとつくづく感じることができます。電車のアナウンスは少々過剰と感じることもありますが。
 治安は比較的安全ですが、スリ、泥棒は日常茶飯事です。原則、自分のことは自分で守れです。セキュリティ付のユニット(日本のマンションに相当)のガレージに止めておいた車の窓が割られたこともありました。身近でも、自動車を盗まれたとか、泥棒に入られたとか聞いたことがあります。外出先でかばんがなくなり、警察に届けたことがあります。警察も慣れたもので、紛失届出証明書のカードを渡されそれでおしまい。出てこないから、保険会社にその証明書を渡し、保険に当然入っているだろうから保険金を貰えということでしょう。ちなみに、かばんはドーナツ屋さんが保管していてくれました。ただ単に置き忘れたということでした。パスポート等重要なものが入っており、こういう人もいるんだなと親切なドーナツ屋さんのご夫妻に感謝です。
 文化は、基本はヨーロッパ文化であり、英国文化が強いです。建国200年ちょいの歴史の浅い国ですので、独特な文化というのはまだ少ないです。近年の多民族流入により文化も混在しつつあります。主要都市では、大きな美術館があり非常に文化的です。モーニング ティーと呼ばれる時間があり、日本の3時にお茶にしましょう感覚です。資源には恵まれており、島国というには大きいですが外的から守られ、自給自足のゆったりした人間性を持って今を楽しんでいます。皆で集まりBBQ(バーベキュー)を囲みおしゃべりで時間を過ごすのを好みます。家族との時間を大切にしています。また、海を好む人が多く、冬でも浜辺で日光浴をしている人を見かけます。ちなみに、海岸沿いの不動産は高価格です。
 海辺ではフィッシュ・アンド・チップスという食べ物が売られており、海を見ながら浜辺で食べるのは格別です。この料理は英国からきました。違いは、レモンをかける(オーストラリア)かオスをかける(英国)かの違いのようです。郷土料理は、オージービーフ(わらじのように大きい牛肉)くらいです。モダンオーストラリア料理なる言葉がありますが、具体的にどういうものかの定義はないと思います。多民族国家のため各国のレストランがあります。日本では匂いが特有ですが、ラム肉はその臭さがなく意外とおいしいです。カンガルーやワニの肉というのもありますが、一般的ではありません。
   紛失届出証明書      フィッシュ・アンド・チップス
 車は日本と同じ左側通行(右ハンドル)であり、日本の交通ルールと比べ違和感がないです。ただ、ラウンドアバウト(roundabout)と呼ばれる円形交差点に最初戸惑います。道路の交差点が円形になっており、自分から見て右側の車が優先というルールです。交差点にさしかかり、右から車が来ていなければ止まらずに進むことができます。最近、日本の白馬でも見かけてびっくりしました。
 男性と女性は全てが平等です。共働きは当然であり、食事の準備から子育てまで平等に行われます。かっての日本のように、「男は外で働き女は家を守る」なんていっても理解されません。女性が働くためのインフラ(子供預かり施設)も充実しています。学校の父兄面談は夜行われます。そういえば、今(2013年4月現在)の首相(ジュリア ギラード)および総督も女性です。

4.教育
 学校は、プレップ(prepare school)といい日本の小学校入学前に相当するものから始まりPrimary school(9年間)、High school(3年間)制です。ちなみに、日本のように小学1年生から6年生、中学1年生から3年生、そして高校1年生から3年生という呼び方はせず、通して1年生から12年生までという呼び方をします。Public(公立)とprivate(私立)があります。Privateの学校は、まさにハリーポッターの世界です。Publicにセレクティブという制度があり、入学試験がありいわゆるできる子が入れる学校です。世界的に有名な女優の二コール キッドマン(トム クルーズの元妻)もNorth Sydney Girls High Schoolというセレクティブの学校出身です。学校をあげて成績順位を気にしており、毎年統一試験結果として学校ごとの順位が公表されます。
 大学は公立がほとんどで私立はシドニーではほとんど聞いたことがありません。日本と比べ、学費はすごく安いようです。大学入試制度は州によっても違うと思われますが、NSW州ではHSC(High School Certificate)と呼ばれる統一試験があります。履修科目により11年生から順次科目試験を受けられます。試験結果得点により行きたい大学・学部が選べます。日本のように浪人というのは聞いたことがなく、どこかの大学・学部には入れるようです。ちなみに、High school卒業後に大学入学を自ら遅らせ、短期間(1年間など)人生経験を積むことがあります。Gap yearと呼ばれ、例えば外国で生活したりします。日本の浪人とは意味が違います。
 教育方針は、日本のように全ての科目に満遍なくベストをつくすのではなく、その子のすぐれている科目をより伸ばしてやろうという教育をします。例えば、ある科目が10段階で1(最低)でも、先生は「No problem、あなたのお子さんは何々科目が得意だからそこを更に伸ばしてあげれば良い」という感じです。

5.スポーツ
 スポーツが大変盛んな国です。テレビをつけると、夏はクリケット、冬はラグビーの試合中継ばかりです。ラグビーのワラビーズの選手は大人気者です。ニュージーランドのオールブラックスとの試合は券の確保が大変です。子供たちは、土曜日ともなれば朝から練習やら試合に出かけます。親も連れて行きながら、熱のはいった応援合戦を繰り広げます。日本でもスポーツは盛んですが、違いは、オーストラリアではいろいろなスポーツを行わせる点です。日本では、例えばサッカーのみですが、オーストラリアでは夏はクリケットや水泳やテニス、冬はラグビーなどといったように偏りなく行います。ちなみに、野球はプロチームがなく、普段もプレーする人を見かけません。サッカーははやりつつありますが、日本ほどまだポピュラーではないです。日本が野球やサッカーでオーストラリアに負けてはいけない環境にあります。
 日本のスポーツ選手でオーストラリアと縁がある2選手を見かけました。1人はシドニーオリンピックで日本人マラソン初金メダルのQちゃんこと高橋尚子さん。すごいキャラの持ち主で話術もすごいです。もう1人はプロゴルファーの石川遼さん。石川選手のプロとなった第1戦はシドニーでの大会でした。彼とたまたま話せたのですが、すごく行儀がよく高感度抜群でした。おばさんはいちころですね。ガンバレーと声援したくなります。
 オーストラリアはテニスも盛んです。4大大会の1つであるオーストラリアオープンが開かれます。2015年大会では、錦織圭選手がベスト8進出とがんばっていました。
    

6.自然
 オーストラリアのすごさは、自然にあります。動物は、コアラ、カンガルー、ワラビー(カンガルーの小さい動物)、エミュー、ワニ(クロコダイル)、ウォンバット、ポッサム、かものはし(1ドル硬貨のデザイン)、ワライカワセミ、コッカトゥー(オウム)、ロリキートをはじめ一時期話題になった襟巻きトカゲなどがいます。カンガルーやコアラといった子供をおなかの袋で育てる有袋類はここオーストラリアのみです(ポッサムなど一部南アメリカ大陸にも生息しているようです)。郊外に行くと、カンガルーやオオトカゲ、オウムなど身近に見ることができます。夜軒先にフクロウがいたということもあり、まるでハリーポッターのようです。
   
 青い海、青い空。夕方には地平線の上空は赤く染まる。自然の中の真直ぐな道。日本の桜に相当する紫色の花のジャカランタ(10月初旬の一時の開花です)。気候は日本とは真反対です。1月は真夏になり、8月は真冬です。日本のサンタクロースは煙突からやってきますが、オーストラリアのサンタクロースはサーフィンに乗って海からやってきます。太陽の向きも反対で、南側ではなく北側が暖かいです。星座も南半球でしか見ることができない南十字星を見ることができます。ミルキーウェイ(天の川)の星郡がSouthern Cross(南十字星)に届く眺めは壮大そのものです。
   

7.街並み
 自然と近代ビルディングの調和を保ち、非常に美しい街並みです。シドニーやメルボルンは世界で美しい都市で毎年上位に位置づけられます。ヨーロッパ風の建物を見ることができます。特にメルボルンは、ヨーロッパの街並みを再現しているように見受けられます。石造りの歴史を感じさせる壮大な建物や街をくまなく走る路面電車(トラムと呼びます)は風情を感じさせます。街の地名は、英国にある地名が多く見受けられます。  

     
 シドニー中心部    メルボルン駅


8.日本とのかかわり
 ワーキングホリディを受け入れているので、日本人もかなりの方が居住しています。また、気候も温暖であり、例えばゴルフも安くできるため退職された方もリタイアメントビザにて多く居住されています。午前中はゴルフ、昼からジム、夕方はガーデニング後のワインと満喫されているようです。多分、企業戦士として働き続けお金もあり、余生は楽しくという人生プランを持っていた方たちではないのでしょうか。日本食も容易に手に入り、日本レストランも多くあり生活には困りません。
 漫画家の宮崎駿さんもオーストラリアを愛する1人ではないかと思います。彼の作品にはオーストラリアを用いたものが見うけられます。本当にそうなのかどうかは分かりませんが、以下の作品について、確かにそうだなと感じるところがあります。
 風の谷のナウシカ:エアーズロックの近くにあるオルガ(現地名:カタジュタ)に風の谷(The Valley of Wind)というところがあります。ちらばっている岩石はオームを想像できます。
 魔女の宅急便:メルボルンの街が想定されているようです。メルボルンの街はレンガ建物が多く、海も近いです。でも、パン屋はタスマニアにあるパン屋をモデルにしたようです。モデルであろうといわれるタスマニアにあるパン屋には、キキのぬいぐるみが売っていました。お店の人に聞きましたが、このぬいぐるみが何なのかは知らないようでした。
 天空の城ラピュタ:西部にある鉄鉱採掘現場がベースにあると思われます。鉄鉱採掘現場は地中にあり、鉄鉱石を飛行石に見立てたらマッチします。

 シドニーあるYOSHIIという日本料理店の主人は、「美味しんぼ」の主人に登場しています。原作者の雁屋哲さんはシドニーに住んでいるようです。

.代表的な都市
<シドニー>
 シドニー中心部は、シドニー空港から車で北に約20分のところにあり、半径2km位の半島です。主要なスポットは1日で周れます。半島の先にハーバーブリッジがあり、North Sydneyという地区と繋がっています。主な観光スポットです。各スポットについてはガイドブックなどで見てください。
  中心部:タウンホール、QVB(Queen Victoria Building)、シドニータワー
  東側:サーキュラーキー、ロックス、オペラハウス、セントメリーズ大聖堂、ボタニックガーデン、美術館、ミセス・マッコーリ・チェア
  西側:ダーリングハーバー、シドニー水族館、モノレール
 お薦めはなんといってもオペラハウスです。時間があれば、オペラをみるのも良いです。物によっては、せっかく高いお金をだしたのに眠ってしまうなんてこともありあますが。ちなみに内部に入れるツアーもあり、高いお金を出してオペラ鑑賞をしなくても、ホールががどうなっているか見ることができ、お薦めです。写真撮影場所は、ミセス・マッコーリ・チェアがお薦めです。オペラハウスとハーバーブリッジが一緒に撮影できます。オペラハウスとハーバーブリッジを一緒に撮るもう1つのお薦めスポットは、North Sydney側に渡ったMilsons PointにあるMcMahons Pointです。タクシーを使えば、ハーバーブリッジも渡れ行くことができ、良い観光コースです。サーキュラーキーから船で行くのも良いです。船としてウォータータクシーというのもあります。健脚な方はハーバーブリッジを歩いて渡ることもできます。
 時間があれば郊外にでかけ自然を味わうのもお薦めです。主な郊外の観光スポットです。
  タロンガー動物園、ボンダイビーチ、マンリービーチ、ブルーマウンテン

 マッコーリィーチェア側から  North Sydney側から  クイーン・エリザベスII世号寄港  新年の花火(ハーバーブリッジより打ち上げ)
 ボンダイビーチ  マンリービーチ  セントメリーズ大聖堂  ブルーマウンテン


 海外といったら食べ物も楽しみの1つです。シドニーといったら、シーフード、オージービーフ、ラムがお薦めです。オーストラリアワインとの相性も格別です。多民族国家ゆえ、各国の料理が楽しめます。SUSHIも非常に人気の食べ物です。最近日本で人気のbillsもシドニーからきたお店です。
現地でも名が知れたレストランやカフエの一部をご紹介します。
 ARIA (オペラハウスの横)、QUAY (サーキュラーキー)、OCEAN ROOM (ロックス)、PARK HYATt SYDNEY (ロックス)、PHILLIP'S FOOTE(ロックス)、NICS (ダーリングハーバー)、JORDANS (ダーリングハーバー)、BLUE ANGEL (サリーヒルズ)、billss (ダーリングハースト)、Flying fish (ジョーンズ・ベイ)、TETSUYA'S(タウンホール)、IceBergs(ボンダイビーチ)、sals(ノース・シドニー)、CARALINA ROSE BAY (ローズベイ)

   

   


<メルボルン>
 シドニーよりヨーロッパを漂わせた街です。レンガつくりの建物が中心道路に面して立ち並び、道路にはトラムと呼ばれる路面電車が四本八方走っています。中心街の建物を見ながらの散策も楽しく、フィッツロイ庭園を散策するのも気持ちよいです。庭園内には、西洋人として初めてオーストラリア(現シドニー近郊)に上陸したクック船長の生家がイギリスから移築されています。メルボルンではオーストラリア オープンテニスやF1グランプリなど世界的なイベントが開催されます。テニス好きにはぜひお薦めしたい街です。
 メルボルン市街の主な観光スポット。
  クイーンビクトリアマーケット、メルボルン・パーク(Rod Laver Arena)
 郊外には多数の観光スポットがあります。
  グレート・オーシャンロード、フィリップ・アイランド(ペンギンパレードが見られます)、ダンデノン丘陵(森林を走る蒸気機関車に乗れます)

 ヤラ川を中心にした美しい街並み  トラム  アーケード  メルボルン・パーク
       
 グレート・オーシャンロード  ダンデノン丘陵を走るバッフィリンビリー蒸気機関車   



<アデレード>
 小さな街であり、これというお薦めスポットは特にありません。オーストラリアの東と西および北を結ぶ交通の要所です。西に向かっては、この先砂漠となりその先にインド洋に面したパースがあります。北に向かっては、特急列車 The Ghanの出発駅となります。ワイン好きにはお薦めのワイナリーであるバロッサバレーまで車で1時間ほどです。
 郊外のお薦めスポット。
  カンガルー島(レンタカーを借りて、フェリーで島に渡り、レンタカーで島をめぐるのがお薦めです。アデレードから日帰り可能です。


<パース>
 
 インド洋に面し、他の街とは趣が異なる雰囲気を持った街です。日本からはなかなか行きにくい場所ですが、時間があればぜひ訪れる価値のある街です。行き方のお勧めは、シドニーから寝台特急列車 Indian Pacific にて約3.5日かけた優雅な列車旅です。3.5日かかりますが、いく箇所の街に数時間停車し、用意された観光ツアーに参加できます。砂漠にある街や、タイヤが人の倍以上もあるようなトラックが何十台も走り回りまるで宇宙映画に出てきそうな鉱山現場など通常の旅では味わえないような場所を訪問することができます。車両は等級分けされており、最高クラスのGold Kangarooは寝台および3食の豪華食事つき、専用ラウンジつきです。何もない平原と砂漠をひたすら走り、夜中の車窓から見る星空は最高です。鉄道としては、世界で一番直線距離が長い記録を持っています。さすがに、シドニーへの帰りは飛行機を使うのが良いでしょう。4時間半くらいで着きます。
南北に長く伸びた西オーストラリア州にあり、この街を拠点としてインド洋の風を味わえる数々の観光スポットがあります。
 パース市街の主な観光スポット。
  フリーマントル、パース造幣局、スピアコ、囚人収容所
 郊外には多数の観光スポットがあります。移動距離が長く、公共手段も十分でないためレンタカーかツアーへの参加が必要となります。何もない、ひたすら真っ直ぐな砂漠の中の道を対向車もなくコンスタントに110kmで走れる自然の大きさを味わうことができます。次のガソリンスタンドは100kmも先で、その間に民家なしなんて、日本では考えられないこととです。ロードトレインという全長100mもあるトラックを高速運転にて追い越す時、対向車はまずこないと思っていてもスリリングです。対向車が来たら砂漠の赤土に突っ込むのかな。。。
 パース郊外の主な観光スポット。
  ロットネスト島、ウェーブロック、ピナクルズ、モンキーマイア
  ワイン好きには、マーガレットリバーを訪れると良いです。パース近郊にもSwan Valleyワイナリーがあります。

   
 寝台特急列車Indian Pacific 砂漠の駅停車中
       
 黒鳥(白鳥ではありません)  ウェーブロック  ピナクルズ  モンキーマイア(透き通る海)


<ダーウィン>
 オーストラリアの北部に位置する自然宝庫の地域です。5月から11月が乾季となり、12月から4月が雨季となります。ダーウィンという名前は「進化論」を唱えたチャールズ ダーウィンの名からとられました。シドニーやメルボルンといったモダンな都市とは違い、自然の宝庫といえる地域です。自然のクロコダイルや鳥類を眺めることができます。自然は手付かずで残されており、アボリジニーの居住区として、一般の人が入ることができない地域もあります。
 日本とも悲しい歴史的関係があります。オーストラリア本土が唯一他国により攻撃された地であり、その攻撃国が第2次世界対戦下の日本でした。空爆の被害を受け、海に向けた防衛攻撃施設も現在は観光ポイントとして見ることができます。ダーウィンの道路はかっては戦闘機の離着陸にも使われていたそうです。
 ダーウィン市街の主な観光スポット。
  Aquacene、イーストポイント戦争博物館、クロコディラスパーク、ミンディルビーチ
 観光は、郊外に出かけるのが基本です。
  カカドゥ国立公園、キャサリン渓谷、イエローウォーター、アデレードリバー
  ミンディルビーチではサンセットマーケットが開かれており、現地の手作り品などが売られています。自作のアボリジニーアートを売っている人もおり、作者から絵の背景を聞きながらお気に入りを選ぶという記念になる買い物もできます。また、名のとおり赤く沈む夕日は自然ってこういうものだなと思える感動を得ることができます。

 クロコディラスパーク  Aquascene  East Point Militaey Museum  4WDにていざ出発
 海抜1m以下(雨季には埋没する)  カカドゥ国立公園  
 ドライブ途中で見つけた場所  キャサリン渓谷  イエローウォーター 
 アデレードリバー・クイーン     本物のワニ  ミンディルビーチ  Gagudju Crocodile Holiday Inn (クロコダイルの形をしたホテル。左上部が目、右が口、胴体は左に続く)
   
 ランチ  朝食    



<ケアンズ>
 日本から約7時間半の飛行時間でオーストラリアの北東部の街ケアンズに到着します。熱帯雨林気候がもたらす海、山、川の自然の美しさが存在しています。船で数時間の海の先にはグレートバリアリーフという珊瑚礁郡もあり、オーストラリアの自然を満喫できるエリアです。
 ケアンズ近郊の主な観光スポット。
  クランダ(往路:キュランダ鉄道、復路:スカイレール) ユリシスという青い蝶を見ると幸せになれると言われています
 ケアンズ郊外の主な観光スポット。
  熱帯雨林:ディンツリー国立公園のケープトリビューション
  リゾート:ポートダグラス、Palm Cove
  グレートバリアリーフ:グリーン島、ハミルトン島、ポントゥーン(体験ダイビングやシュノーケリング)

       
 サトウキビ畑もあり南国風景  渓谷を走るキュランダ゙鉄道    
 
  ディンツリー国立公園のケープトリビューション地区(熱帯雨林、コテージ、海の全てが味わえます)  
 雨のため川が氾濫。 エーイ行くしかない(そもそも橋なんてなし)    夜動物観察(かえる)     (トカゲ)


  

       
  カソワリ         ユリシス
(写真は絵ですが本物が生息しています)
 朝食  ポートダグラスにあるシェラトンミラージュのアフタヌーンティ



<ブリスベン>
 言わずも知れた、日本人には有名なゴールドコーストがあります。何キロも砂浜が続く海外と高層のホテルやコンドミニアム郡のコントラストがなんともいえない美しさです。気候も年中温暖で暮らしやすい場所です。日本からもリタイヤされた方が多く住んでいます。最近は東南アジアが人気のようで、かってほどの日本からの移住者は減っているようですが、年をとったら住みやすそうです。ゴルフ場も多数あり、のどかな隠居生活を楽しめそうです。大橋巨泉のOK Gift Shopの本拠地はここブリスベンです。
 ブリスベン近郊の主な観光スポット。
  ビーチ:サーファーズパラダイス
  テーマパーク:シーワールド、ムービーワールド
  近年コアラの保護のため、他州では直接抱くことができませんが、ここクィーンズランド州は許されているので、動物園に行きコアラを抱っこした写真  を撮るのも記念となります。
 郊外にも観光スポットがあります。
  サンシャインコースト(ヌーサという街が現地でも人気)、フレーザー島(ビーチを4WDで波をあびながら走るのはスリリング)

<エアーズロック>
 現地名「ウルル」。誰もが知っているであろう、砂漠の中に突如現れる巨大な1枚岩。自然の不思議さと驚きをかもし出す絶景です。オーストラリアの中心に位置し、アボリジニーの聖地です。外周を周るにもかなりの距離があるため、車でまわるのが一般的です。登ることは許可されていますが、アボリジニーの人たちからすると聖地ゆえ登って欲しくないのが本音です。もうすぐ登ることが禁止されるという話を聞きますが、観光資源でもあり、政府も苦悩しているところでしょう。登り降り口は1箇所であり、急な斜面につかまるための鎖が途中まである程度であり、整備はされていません。リスクは自分自身で負わなければなりません。上に行っても登山道は整備されておらず、岩肌はかなりすべるため注意が必要です。とはいいつつ、日本から多数のおばさん・おじさんがツアーで列をなして登っています。意外とおばさんは根性があります。すれ違いざまに、「がんばって」とこちらが声をかけられました。登るに際し、風速や温度など制限がもうけられることがあり、日中は高温のため禁止時間となります。何日か滞在し、やっと登れるということもあります。
 近郊の観光スポット:マウント・オルガ(現地名:カタジュタ)
 滞在場所:エアーズロック・リゾートのみ
 足を伸ばしアリススプリングスまで出かけてみると、そこはアボリジニの街です。少々違った世界に来た感じがします。アボリジニの楽器であるディジュリドゥを習うことができます。アリススプリングスはかって鉄道の要所のようであり、鉄道博物館があります。昔の列車などががらんとした敷地に展示というか置いてあります。

       
       ウルル概観    4枚の写真の色の変化に注目(太陽の光の加減で色が変化する)
       
 登り口に掲示された看板
(登らないで下さいという文字)
 登り始めの急斜面(鎖しかない)  これから先すごい事が待ち受けている  頂上
       
 リゾートホテル  日中暑くてプールが必須  夜の野外dinner  カタジュタ
       
 風の谷  風の谷のナウシカのオームにそっくり   アリススプリングス  アボリジニの子供
       
 アボリジニの食材  カンガルーの尻尾が食材  鉄道博物館  



<キャンベラ>

 首都をどこにおくか、シドニーとメルボルンで争い、両州の中間的な場所をとりこの街ができました。シドニーから車でFree Way(高速道路)にて約3時間半の距離です。飛行機なら1時間くらいです。シドンーから日帰りも可能です。
 原野の中に国会議事堂を中心に放射線状に作られた街であり、人工都市の美しさがあります。
 主な観光スポットは国会議事堂を中心に近郊に点在しています。
  国会議事堂(Parliament House)、バーリーグリフィン湖(空高く上がる噴水が有名)、戦争記念館、国立美術館、国立博物館、
  テルストラタワー(山の上にあり市内が願望できます)、大使館巡り

     
 Free Wayからの景色(ずっと同じ景色が続く)  国会議事堂  国会議事堂内
     
 国会議事堂頂上より(左奥噴水高く上がっている)  戦争記念館  チューリップ祭り(10月初旬)


<タスマニア>
 シドニーから飛行機で約2時間、オーストラリアで一番南極に近い島に到着します。海あり、山あり、湖ありでオーストラリア本土とは趣が異なる地域です。自然を楽しみながら周遊するちょうど良い大きさの島です。日本の北海道の縮小版のイメージです。ヨーロッパからの流刑の地の跡が今も見られます。
 州都ホバート近郊の主な観光スポット。
  ホバートのマーケッティング(現地特産品が売られています)、ポートアーサー流刑所跡、
  キャドバリー工場(受付の女性の口紅も紫と全てが紫で統一されています。映画「チャリーとチョコレート工場」のイメージかな。。。)
 ホバート郊外の主な観光スポット。
  クレイドル山・セントクレア湖国立公園、カタラクト渓谷(ロンセント)、リッチモンド

       
 ホバートの港  ホバート市内  キャドバリーのチョコレート工場
(全て紫)
 ポートアーサー流刑所
     
 魔女の宅急便のパン屋発見  キキがいた  右側にジジもいた
       
 羊の群れ  クレイドル山・セントクレア湖国立公園  ロンセントの街  カタラクト渓谷
   
 リッチモンドにあるオーストラリア最古の橋
(幽霊が出るとか)
 リッチモンドにあるオーストラリア最古の教会
     
 クレイドル山の山岳リゾートにて
(スコーン美味しかった)
 昼食  タスマニアはサーモンが有名ですが
シーフードも美味しい